総体的な見方(容姿)
親においての理想は円の中に収まり、返しが大きく優雅であり、親骨が緩やかなカーブがあり180度であるものが理想です。
色彩は紅、赤、更紗、オレンジ、白、黒、鮒色などありますが、色が変わっているもののほうが金魚らしくて良いです。
頭(顔)について
目先があり鰓肉が少なく、目幅は適度に広すぎず、狭すぎて病的でない気品のあるものが良い。鼻瘤があると鑑賞において品格が落ちるためよくありません。
出目や目の色素を欠くものは好ましくありません。鰓蓋は長すぎず、厚すぎず、そして、盛り上がっていないものが良いです。口から鰓の末端までが凹凸なく、目から鰓蓋の線が腹に向かってなるべく直線に近いほうに美しさがあります。
腹について
卵型に近く、よく腹だしされていて、なるべく後方に重心を置いた腰の太い魚が美しく見えます。特に親において腹は腹引きのよく、後方にあり、筒は太く、間延びしてなく、力強さを感じられることが望ましいです。
尾について
尾は特に土佐錦魚の理想型とされる丸尾と角尾が求められ、尾に皺(シワ)や尾芯の曲がりがなく、刺し尾で、金座(尾筒後方の鱗)から真っ直ぐ伸びていること、桜尾は当歳では許容されませんが軽度の桜尾は2歳魚、親魚では許容されます。
金座の大きく発達しているものは尾に安定感があります。尾の親骨は静止したときに180度で開き、尾の付けから前方に3分の1程度が迫り出し、残りは尾先へ3分の2は後方に抑え、親骨に強度と柔軟性のあることが求められます。これにより土佐錦の基本となる返しを決めるようになります。丸尾・角尾のどちらも尾幅があり後が大きい魚は迫力があり豪華です。なお魚が後退するときに尾先が中心線から前方に出てしまうことは許されます。尾の前と後の繋がりに余裕のある魚が最良ですが余裕がなく絞るように見せるタイプもありますが尾の迫力を欠きます。
後を狭く見せる山型尾、海老尾などは豪快さを欠くといいますが程度問題です。
尾の返しの種類として
一文字、一枚返し、は親骨から直接反転が始まるものをいいます。
折り舞い、親骨から一段又は、二段目の軟絛が親骨を補強するように反転するものをいいます。
舵鰭は1枚より2枚が種として望ましい(金魚らしいため)です。また 癖がなく真っすぐなものが泳ぎも良いです。
裏皿:裏皿(尾の裏にある鱗)の鱗の枚数、対称性が尾張りにも影響するので鱗の数の多い、左右対称なものが良いです。
尾について
尾は渡りがあり、平付けで水平が基本となり、当歳時は多少の尾芯立ちも返しがくれば下がり水平になる場合があります。尾翼の付け位置がやや下にあり、尾芯部分の後が山型になっているものは後を狭く見せよくありませんが程度問題です。当歳の時の尾芯倒れは泳ぎ調子を悪くして良くありません。親においてやや下がったものはバランスをとって泳ぎが良くなるものがありますが、理想は水平の平付けです。親骨の返し位置は親骨が水平より上のものを浅前、下がりすぎているものを深前といいます。
尾筒は長すぎず尾付けが泳ぎに影響の出ない位置にあると良い
AとBの面積が等しく、尾の付け位置が目の高さと同じくらいだと転覆しにくい
転覆しやすい尾の付け位置
筒長だが付け位置が高く
転覆しやすい
筒短で付け位置も高く
転覆しやすい
転覆しにくい尾の付け位置
筒長で付け位置も適当で
転覆しにくい
筒短だが付け位置が適当で
転覆しにくい
鱗について
鱗並びがよく、大小ない細かなものが最良です。