デルモシスチジウム症
- 金魚の中でもトサキンに多いが今まで何か分からなかった病気
- 魚の真菌性疾患の1つ
- この真菌は鞭毛菌の1種であるdermocystidiumによる皮膚疾患
- 日本においては鯉でdermocystidium koiが発見されており、ドイツではヨーロッパウナギでdermocystidium anguillaeが発見された後日本に持ち込まれたがニホンウナギでの発生は知られていない
- 金魚での報告はまだ無いが、本症は日本中でかなり 蔓延しているのではないかと思われる
- 鯉においては春先から初夏にかけて見られる
- トサキンにおいては11月くらいから1~2ヶ月位の寒い時期に発生するように感じられる
- 症状は鯉では眼、鰭基部、体側部、腹部などの皮膚または筋肉内に菌糸状の栄養体が形成されるため、患部は外観的に発赤し、膨隆してみえる
- ピンセットなどで取り除こうとしても根元が取りにくい
- 栄養体は菌糸状で10センチを超える事もある
- 診断は患部の栄養体を顕微鏡で確認する
- 対策は不明で菌の胞子が成熟し、栄養体ごと対外 に脱落するのを待つことと、患部の二次的な細菌感染が起こらないように薬浴すること
- トサキンにおいても鯉と同様の症状が出るが菌糸の 長さはあまり長くならない
- 治療は何もしなくても死亡するようなことはないが二次感染を防ぐために塩水浴や殺菌剤による薬浴をしても良い
- 水温が低い時期に発症するので水温を上げることでも有効
- 外観的には醜くなるが死亡した例はあまりないので鰓などに寄生しなければあまり心配ない